消費税率引き上げ 電力各社、増税分転嫁の方針


産経新聞 10月02日(水)08時15分配信

■家庭向け 1年で値上げ幅1割超も

 消費税率が引き上げられれば、電力各社は基本的に増税分を電気料金に転嫁する方針だ。今春以降の各社の値上げ分と合わせ、家庭向け電気料金の値上げ幅は1年間で1割を超すケースが多くなるとみられる。今後、値上げに伴って販売電力量が減れば、各社の経営にはマイナスとなる。
 原発停止に伴う採算悪化を理由として、昨年4月に東京電力が企業向け電気料金を値上げしたのを皮切りに、各社は今春以降、企業向けで11~17%台、家庭向けで6~9%台の値上げに踏み切った。中部も来年4月に値上げする方針。
 これに3%の消費税率引き上げ分がそのまま電気料金に転嫁されると、昨年4月と比較した場合、大半の電力会社の値上げ幅は家庭向けで1割を超え、企業向けで2割に近づく。
 電力中央研究所によると、電力10社の2014年度の販売電力量は13年度見通し比0.3%増の8597億キロワット時にとどまる。増税前の駆け込み需要の反動などで伸び率は13年度見通し(0.7%増)から鈍化する。
 また、猛暑だった今夏、需給が逼迫(ひっぱく)した電力会社もみられたが、増税で節電意識がさらに高まれば、夏冬のピーク時の需要がやや落ち着く可能性もある。
 消費税増税の需給に与える影響について、各社は「値上げ分と合わせ、少なからず影響は出てくるだろう」(北海道電力)と分析する。
 東電の広瀬直己社長は、安全審査を申請した柏崎刈羽原発(新潟県)が14年度中に稼働すれば、収益が改善する可能性が高まるとして、早期の再値上げを回避する方針を示した。
 ただ、増税による需要の減少幅が大きければ、東電の収支計画は大幅に狂い、電気料金の再値上げの可能性もある。

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